透析室看護師は、腎機能が低下した患者に対し、血液を浄化する治療をサポートする専門職である。この職種に就くためには、特にコミュニケーション能力とチームワークが重視される。患者は透析を定期的に行う必要があり、長期間にわたって関係を築くことが求められるからだ。患者一人ひとりの体調や精神状態は日によって異なるため、細やかな気配りが欠かせない。加えて、多職種との連携も重要となる。医師や栄養士、臨床工学技士などと協力して患者の生活全般をサポートすることが求められる。
仕事内容としては、透析装置の操作や患者のバイタルサインの管理がメインとなる。透析中は患者の体調が変化しやすいため、異常を早期に察知し対応しなければならない。また、透析治療に伴い発生しやすい合併症の予防や対策も行う。症例として、低血圧や筋肉の痙攣などが挙げられる。透析の合間には、患者への生活指導や心のケアといったサポートに入らなければならない。
さらに、透析室は技術の向上が常に求められる現場でもある。新しい機器や薬品が導入されることも多く、研修や勉強会への参加は日常茶飯事である。これは最先端の医療を提供し続けるためには欠かせないことだ。こうした点からも、学ぶ意欲が高く、常に成長を目指す人に向いている職場だといえるだろう
透析室看護師は、透析を受ける患者の快適な生活を支援することに意義を感じられる職種だ。患者が長期的に通う以上、現場では患者と医療スタッフとの信頼関係が不可欠なものとなる。その関係性を築くのは、一番患者との距離が近い看護師の役割といっても過言ではない。患者一人ひとりの生活に密着し、寄り添いのケアを実践したい方にとっては、魅力的な職場といえるだろう。